濡れた靴を早く乾かす方法|新聞紙・扇風機の使い方とドライヤーの注意

結論から言うと、濡れた靴を早く乾かすには、まず水気をしっかり拭き取ることが大切です。そのうえで、中に紙を詰めて湿ったら替え、日陰で風を通します。この記事では、雨や水たまりで靴が濡れてしまい、できれば明日までに乾かしたい方に向けて、手順を整理します。新聞紙・扇風機・靴乾燥機・布団乾燥機・ドライヤーの使い分けと注意点、素材別の乾かし方、外出先での対処も紹介します。
結論
帰宅したら乾いた布で水気を吸い取り、インソールを外して紙を詰め、湿ったら替えます。あとは日陰で立てかけ、扇風機などで風を通すのが早道です。ドライヤーや布団乾燥機の熱は、素材によって変形のもとになるので、取扱説明書を確かめてから使いましょう。
帰宅したらすぐやること
濡れた靴は、置いておく時間が長いほど乾きにくくなります。帰宅したら、次の順に手当てするのがおすすめです。ここでの流れは、アシックスやNikeの公式サイト、ABC-MARTへの取材記事(ねとらぼ)で紹介されている方法をもとにまとめています。
乾いた布やタオルで水気を吸い取る
靴の表面と、内側のつま先やかかとに乾いた布を当てて、水分を吸い取ります。アシックスの公式サイトでも、濡れた靴は乾いた布などを当てて軽く水分を吸い取るよう案内しています。こすらずに押し当てると、素材を傷めにくくなります。
泥や砂がついていたら先に落とす
泥はねや砂がついたまま乾くと、汚れが落ちにくくなります。Nikeの公式サイトでは、乾かす前に汚れを落とす手順を紹介しています。水洗いできる素材なら洗ってから乾かします。洗い方はスニーカーの洗い方で紹介しています。
インソールを外し、靴ひもをゆるめる
取り外せるインソールは靴から出して、別に乾かします。靴ひもはゆるめて、靴の口を大きく開けておきます。中に空気が入りやすくなり、乾きが早まります。
紙を丸めて、つま先まで詰める
新聞紙やキッチンペーパーを丸めて、つま先の奥まで詰めます。紙が水分を吸い、靴の形も保ちやすくなります。
日陰で立てかけ、風を通す
風通しのよい日陰で、壁に立てかけるように置きます。靴底が床につかないので、底からも乾きやすくなります。扇風機などで風を当てると、さらに乾きが早まります。
早く乾かす方法と道具の使い分け
乾かし方はいくつかあり、速さや向いている素材が違います。メーカーの案内をもとに、主な方法を比べると次のとおりです。
| 方法 | 速さの目安 | 向いている靴 | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 新聞紙・キッチンペーパーを詰める | 紙の交換しだい | ほぼすべての素材 | 湿ったら替える。新聞紙はインクの色移りに注意 |
| 扇風機・サーキュレーターの風 | 紙と組み合わせると早い | ほぼすべての素材 | 熱を使わないので、素材を傷めにくい |
| 靴乾燥機 | 製品による | 取扱説明書で使えるとされた素材 | 温風の製品は、素材によって向かない場合がある |
| 布団乾燥機の靴用コース | 製品による(三菱電機 AD-X80 は約150分) | 布や運動靴など | 三菱電機は、革・合皮・ビニール製の靴・長靴には使わないよう案内 |
| ドライヤー | 速いが靴を傷めやすい | 基本的に向かない | 靴の乾燥を用途から外しているメーカーもある |
| 衣類用の乾燥機 | 速いが靴を傷めやすい | 基本的に向かない | ワークマンは使用を避けるよう案内。Nikeも傷みや縮みのおそれを挙げている |
新聞紙を詰めて、湿ったら替える
新聞紙は水を吸いやすく、つま先の奥まで詰めやすい素材です。Nikeの公式サイトでは、新聞紙を丸めてつま先まで詰め、濡れがひどいときは新聞紙を替える方法を紹介しています。同じページでは、乾くまでの目安を約12時間とし、湿度によって変わるとしています。
早く乾かすいちばんのコツは、湿った紙をこまめに替えることです。濡れた紙を入れたままにすると、かえって湿気がこもります。濡れがひどいうちは、紙の湿り具合を何度か確かめて替えるのがおすすめです。
新聞紙は、インクが靴の内側に移ることがあります。Nikeの公式サイトでも、インクがつきそうな部分は隠すよう書かれています。内側が白や明るい色の靴には、キッチンペーパーなどを1枚かぶせてから詰めると安心です。
新聞紙がないときはタオルやキッチンペーパーで
新聞を取っていない家庭も多いと思います。新聞紙の代わりには、キッチンペーパーやペーパータオル、薄手のタオルが使えます。Onの公式サイトでは、洗ったシューズにペーパータオルを詰めて乾かす方法を紹介しています。タオルを使う場合も、湿ったら乾いたものに替えます。
靴用の乾燥剤を入れる方法もあります。ABC-MARTへの取材記事(ねとらぼ)では、乾いた布で拭いたあと、靴の中に乾燥剤を入れて湿気を吸わせる手順が紹介されています。
扇風機やサーキュレーターで風を通す
熱を使わずに乾きを早めるなら、風を当てる方法が向いています。Nikeの公式サイトでも、2つ目の方法として扇風機で乾かすやり方を紹介しています。針金ハンガーで作ったS字のフックで扇風機に靴を吊るし、2時間ほど、または乾くまで風を当てる方法です。吊るすのが難しければ、靴の口を扇風機に向けて、中まで風が入るように置く方法もあります。
紙を詰める方法と組み合わせると、乾きがより早くなります。Nikeの方法では、扇風機の下にタオルを敷いています。水が垂れても床を濡らさずにすみます。
靴乾燥機・布団乾燥機を使う場合
靴乾燥機や、靴用のアタッチメントがついた布団乾燥機を使う方法もあります。どちらも、温風を靴の中に送って乾かす道具です。ただし、温風は素材によって変形や変色のもとになります。
三菱電機の布団乾燥機(AD-X80)の取扱説明書には「くつ・長ぐつ」を乾かすコースがあり、目安は約150分です。同じ取扱説明書では、早く乾かすコツとして、次のことが書かれています。
- 濡れた靴は、乾いた布で水分を取ってから乾かす
- 運動靴のひもは、結び目をゆるめて靴の内側に入れる
- 靴を乾かすときは、消臭スプレーや防水スプレーを使わない(故障の原因)
一方で、革・合皮・ビニール製の靴・長靴は、温風を当てると変形・変色する場合があるため、乾かさないようにと案内されています。靴乾燥機や布団乾燥機を使うときは、手持ちの製品の取扱説明書で、使える素材を確かめてから使いましょう。
コインランドリーにある靴用の乾燥機については、スニーカーランドリーの使い方で紹介しています。
ドライヤーは取扱説明書を確かめる
ドライヤーは手軽ですが、靴を乾かす方法としては、あまりおすすめできません。パナソニックのヘアードライヤー(EH-NA96)の取扱説明書では、衣類・靴などの乾燥目的に使わないよう書かれています。火災ややけどの原因になるためです。
靴のメーカーも、熱で一気に乾かすことを避けるよう案内しています。アシックスの公式サイトでは、ドライヤーやヒーター、ストーブでの強制乾燥をしないよう書かれています。Nikeの公式サイトでも、ドライヤーの熱風を数分以上当て続けると、素材の劣化につながるおそれがあるとしています。同じページでは、火事の危険にも触れています。
ドライヤーの冷風なら使えるという記事もあります。ただ、前述のパナソニックの取扱説明書は、温風と冷風を分けずに「人の髪の乾燥・整髪や肌にのみ使用」するよう書いています。まずは手持ちのドライヤーの取扱説明書を確かめましょう。
素材別の乾かし方
同じ「濡れた靴」でも、素材によって気をつけることが違います。まずは早見表で、手持ちの靴に合う乾かし方を確かめてください。
| 素材 | 基本の乾かし方 | 避けたいこと |
|---|---|---|
| 布・メッシュ(スニーカー、運動靴) | 紙を詰めて替え、日陰で風を通す | 直射日光、衣類用の乾燥機 |
| 表革(革靴、パンプス) | 水気を拭き、紙かシューツリーで形を整えて日陰で | ドライヤーやストーブの熱、温風の乾燥機 |
| スエード・ヌバック(起毛革) | 水気を吸い取り、日陰で乾かしてからブラシ | 熱、強くこする |
| 合成皮革 | 拭いてから紙を詰め、日陰で | 温風(変形・変色のおそれ) |
| ゴム・ビニールの長靴 | 内側を拭き、口を開けて風を通す | 温風(ビニール製は変形・変色のおそれ) |
布・メッシュのスニーカー
布やメッシュのスニーカーは、紙を詰める方法と扇風機の風を組み合わせると、乾きを早めやすい靴です。泥水で汚れたときは、乾かす前に洗っておくと、乾いたあとのシミや臭いが残りにくくなります。洗い方はスニーカーの洗い方で紹介しています。
GQ JAPANの記事(carview!に転載)では、メッシュのランニングシューズを白いトイレットペーパーで包む方法が紹介されています。水分を吸い取り、乾くあいだのシミを防ぎやすいとされています。
表革の革靴・パンプス
表革の靴は、熱で一気に乾かすと、革が硬くなったり縮んだりするおそれがあります。東京都立皮革技術センターの会報「かわとはきもの」第202号では、雨でずぶ濡れになった革靴をストーブの前で乾かし、甲革が硬く縮んで変色した事例が紹介されています。同じ記事では、濡れた革製品に強い熱を直接かけず、風通しのよい日陰でゆっくり乾かすよう勧めています。アシックスの公式サイトでは、天然皮革の靴は紙などを詰めて形を整え、風通しのよい日陰で乾かすよう案内しています。シューツリーがあれば、紙で水気をある程度吸わせてから入れると、形を保ちやすくなります。
乾いたら、汚れを落としてクリームで手入れします。雨の日の革靴の扱いや、雨染みの手当ては雨の日の革靴の手入れを、日ごろの手入れは革靴の手入れ方法をご覧ください。
スエード・ヌバック
起毛革の靴も、水気を吸い取ってから日陰で乾かします。アシックスの公式サイトでは、裏革・起毛革は風通しのよい日陰で乾かし、仕上げにもう一度ブラシをかけるよう案内しています。乾いたあとの毛並みの整え方は、スエード靴の手入れ方法で紹介しています。
合成皮革・長靴
合成皮革やビニールの靴は、水を吸いにくい素材です。表面の水気を拭き取り、内側の湿気を紙や風で取るのが基本になります。前述の三菱電機の取扱説明書では、合皮やビニール製の靴・長靴に温風を当てないよう案内されています。
ワークマンのPVC製長靴の取扱説明書には、乾かすときは陰干しし、ストーブなどの火のそばには置かないよう書かれています。長靴は筒が長く、つま先まで空気が届きにくい形です。ほかの靴と同じく、紙を筒の奥まで詰めて替えたり、口を開けて風を当てたりすると乾かしやすくなります。ブーツの手入れはブーツの手入れ方法で紹介しています。
外出先で靴が濡れたとき
職場や出先では、家のように道具がそろっていないことが多いと思います。その場でできることは限られますが、次のことをしておくと、帰ってからの乾きが早まりやすくなります。
- ハンカチやタオルで水気を吸い取る: 表面と、足を入れる内側を押さえて水分を取ります
- インソールを外して乾かす: 取り外せるなら、デスクの下などで空気に当てておきます
- ペーパータオルやティッシュを詰める: 靴を脱いでいられる時間があれば、丸めて詰めて湿ったら替えます
- 替えの靴下に履き替える: Nikeの公式サイトでは、濡れたシューズとソックスは、カビが増えやすい環境になるとしています。替えがあれば、乾いた靴下に履き替えておくと安心です
帰宅したら、この記事の冒頭の手順に沿って乾かします。雨の予報がある日は、出かける前に防水スプレーをかけておく方法もあります。雨の日の準備は雨の日の革靴の手入れで紹介しています。
しっかり乾いたかの目安
表面が乾いていても、つま先の奥やインソールの下は湿っていることがあります。つま先の内側を指で触って、冷たさや湿り気がないかを確かめると安心です。インソールも、完全に乾いてから戻します。
靴箱にしまうのは、中まで乾いてからにしましょう。GQ JAPANの記事では、完全に乾いたと感じるまで箱などにしまわず、気候にもよりますが3日ほど待つことが勧められています。しまうときの湿気対策は靴の保管方法で紹介しています。
湿気が残ったままだと、靴の中で雑菌が増えて臭いのもとになりやすいと言われています。ABC-MARTへの取材記事でも、濡れた靴を放置すると、においのもとになる雑菌やカビが増える原因になるとされています。雨に濡れたあとの臭いが気になるときは、靴の臭いを消す方法も参考にしてください。
よくある失敗・注意点
- 直射日光に当てる: ABC-MARTへの取材記事では、直射日光は変形や色あせの原因になるとされています。ワークマンの靴の取扱説明書でも、直射日光を避けて日陰で乾かすよう書かれています
- ストーブやヒーターの前に置く: ワークマンの取扱説明書には、火のそばに置くと変形・劣化する場合があると書かれています
- 衣類用の乾燥機に入れる: Nikeの公式サイトでは、乾燥機は靴を傷めたり縮ませたりするおそれがあるとしています。ワークマンの取扱説明書でも、洗濯機や乾燥機の使用を避けるよう書かれています
- 濡れた紙を入れっぱなしにする: 湿った紙は湿気を吸わなくなり、乾きが遅くなります
- 生乾きのまま靴箱にしまう: 湿気がこもり、カビのもとになります。カビが生えてしまったときは靴のカビの取り方をご覧ください
よくある質問
濡れた靴は一晩で乾きますか?
濡れ具合や素材、部屋の湿度によって変わります。Nikeの公式サイトでは、新聞紙を詰めて乾かす場合の目安を約12時間としています。紙をこまめに替え、扇風機の風を当てると、乾きを早めやすくなります。
ドライヤーの冷風なら使ってもいいですか?
ドライヤーの中には、取扱説明書で靴の乾燥に使わないよう書かれている製品があります。使う前に、手持ちのドライヤーの取扱説明書を確かめましょう。熱を使わずに乾かしたいときは、扇風機やサーキュレーターの風を当てる方法がおすすめです。
濡れた靴を天日干ししてもいいですか?
アシックスやワークマンは、直射日光を避けて風通しのよい日陰で乾かすよう案内しています。日光に当てると、変形や色あせのもとになることがあります。
洗濯機の乾燥機に入れてもいいですか?
ワークマンは、乾燥機の使用を避けるよう案内しています。Nikeも、乾燥機は靴を大きく傷めることがあり、熱で縮むおそれもあるとしています。どうしても使う場合は低温で、という案内です。靴専用の乾燥機や、取扱説明書で靴に使えるとされた機能を使いましょう。
まとめ
濡れた靴を早く乾かすには、まず乾いた布で水気を吸い取ることから始めます。インソールを外してひもをゆるめ、紙をつま先まで詰めて、湿ったらこまめに替えます。あとは日陰で立てかけ、扇風機などで風を通すのが早道です。靴乾燥機や布団乾燥機の温風、ドライヤーの熱は、素材によって変形や変色のもとになります。使う前に、取扱説明書で使える素材を確かめましょう。
泥で汚れたスニーカーはスニーカーの洗い方、濡れた革靴の手入れは雨の日の革靴の手入れと革靴の手入れ方法で詳しく紹介しています。ほかのお手入れの記事はお手入れのカテゴリからご覧ください。