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足もとのお悩み

革靴でかかと・足の甲が痛いときの原因と対処|場所別に解説

更新日 公開日 文・足もとマガジン編集部

黒の紐付き革靴のかかとの内側に、ベージュのかかと用パッドを貼っている手もと

結論から言うと、革靴でかかとや足の甲が痛いときは、まず痛む場所とタイミングから原因を見分け、紐やインソールで足と靴のすき間を調整するのが近道です。新しい革靴なら、短い時間から慣らしたり、靴店で伸ばしてもらったりする方法もあります。この記事では、通勤や式典で革靴を履いて、かかとや甲が痛くなる方に向けて、場所別の原因と対処を整理します。あわせて、新しい革靴の慣らし方、靴店や修理店でできる調整、直すか買い直すかの目安も紹介します。

結論

かかとの擦れは、靴が大きいか、新品で革やソールが硬いことから起こりやすくなります。甲の圧迫は、足囲や甲の高さの不一致や、紐の締めすぎによるものが多いです。紐・インソール・パッドで調整し、それでも痛む場合は靴店で伸ばすか、選び直すのがおすすめです。

まず確かめたい:どこが、いつ痛むか

同じ「かかとが痛い」でも、靴が大きい場合と小さい場合では対処が逆になります。まずは、痛む場所と痛くなるタイミングを確かめましょう。

痛む場所・タイミング 考えられる原因 見分けるヒント まず試したい対処
かかとの後ろが擦れる 靴が大きく、かかとが浮いている 歩くとかかとがパカパカ浮く 紐をしっかり締める、インソールやかかとパッドで詰める
かかとの上(履き口)が食い込む 靴が小さい、かかとのカーブが合わない 立っているだけで履き口が当たる 靴店で伸ばす、サイズを見直す
新品のときだけかかとが擦れる 革やソールが硬く、足の動きについてこない 靴底が曲がりにくい 短い時間から慣らす、革をなじませる
甲全体が締めつけられる 足囲や甲の高さに対して靴が小さい 紐をゆるめると楽になる 紐をゆるめる、靴店で甲を伸ばす
歩くと甲にシワが食い込む 甲にすき間があり、履きジワが甲に当たる 履きジワが深く、甲の上に浮きがある インソールやタンパッドですき間を埋める
座っているときだけ甲が痛む 座ると甲が高くなり、紐がきつくなる 歩いているときは平気 座るときだけ紐を少しゆるめる

ここからは、かかとと甲に分けて、原因をくわしく見ていきます。

履き口ヒールカウンター(かかとの芯)タン(べろ)羽根甲履きジワ

かかとが痛くなる原因

かかとの痛みは、擦れて痛むものと、押されて痛むものに分かれます。大きく分けると、次の4つが主な原因です。

靴が大きく、かかとが浮いて擦れる

靴が足より大きいと、歩くたびにかかとが靴の中で上下に動きます。この動きでかかとの後ろが擦れ、靴ずれのような痛みにつながります。靴店のコラムでも、かかとの靴ずれの原因の1つとして挙げられています。紐靴なら、紐をしっかり締めてかかとを靴に密着させるだけで変わることがあります。

靴が小さく、履き口がかかとに食い込む

反対に靴が小さいと、履き口(トップライン)がかかとの上の部分に食い込みます。立っているだけでも当たる場合は、このケースが考えられます。大きいときとは対処が逆で、詰め物をするとかえってきつくなります。靴店で伸ばしてもらうか、サイズを見直すのがおすすめです。

かかとのカーブが合わない・芯が硬い

革靴のかかとには、形を保つための硬い芯(ヒールカウンター)が入っています。新品のうちはこの部分が硬く、かかとのカーブに合っていなければ当たりやすいと言われています。かかとが細い方は、長さが合っていてもかかとが浮きやすくなります。かかとのカーブの形は靴によって違うため、試着で確かめたいポイントです。

新品で、ソールが曲がりにくい

新品の革靴は、靴底がまだ硬く、曲がりくせがついていません。歩くとき足は指の付け根で曲がりますが、靴底が曲がらないと靴が足についてこず、かかとが浮きます。靴店のコラムや靴屋の方の記事では、これを新品の革靴でかかとが擦れる原因として挙げています。履くうちに靴底が曲がるようになれば、かかとの浮きも小さくなることが多いです。

足の甲が痛くなる原因

甲の痛みは、締めつけられて痛む場合と、すき間があって当たる場合に分かれます。甲の高さや厚みは人によって違うため、サイズ表記が同じでも合う・合わないが出やすい場所です。

足囲や甲の高さに対して靴が小さい

足長(長さ)は合っていても、足囲(指の付け根まわりの太さ)や甲の高さが靴より大きいと、甲が締めつけられます。靴のサイズを長さだけで選んだときに起こりやすいとされています。紐靴なら紐で調整できますが、ローファーのように紐のない靴は調整の幅が小さくなります。

甲にすき間があり、履きジワが当たる

意外に多いのが、靴が大きくて甲にすき間がある場合です。歩くたびに甲の革が曲がり、そこにできたシワが甲に食い込むことがあります。このような場合は、甲にゆとりがありすぎると考えられ、インソールなどですき間を埋める方法が紹介されています。新品の革靴では、甲の高い部分に履きジワが当たりやすいという靴屋の方の指摘もあります。

紐を締めすぎている

紐靴で甲だけが痛む場合は、紐の締めすぎも考えられます。特に、甲の一番高い部分を強く締めると、そこが圧迫されやすくなります。紐をゆるめて楽になるなら、靴そのものより紐の締め方を見直すのが先です。

座ると甲が高くなる

靴店の方のブログでは、「歩くときは平気なのに、座っていると甲が痛くなる」という相談が多いと紹介されています。歩くと体重で甲が低くなり、座ると甲が高く(厚く)なるためと説明されています。座っているとむくみが出やすいことも、圧迫が強まる理由として挙げられています。この場合は、座る時間が長い日に紐を少しゆるめ、歩くときに締め直す方法が紹介されています。

今日からできる対処

手持ちの革靴で、すぐに試せる方法をまとめます。どれも、足と靴のすき間を調整する考え方です。

紐の締め方を見直す

紐靴は、紐の締め方でフィット感を大きく変えられます。締め直すときは、つま先側の紐から順に引き、上へ向かって少しずつ締めていきます。

  1. 紐を全体にゆるめ、かかとを靴の後ろに合わせる

    座ったまま、かかとで床を軽くトントンと打ち、かかとを靴の後ろにぴったりつけます。

  2. つま先側から順に、紐のゆるみを取る

    つま先側の穴から1段ずつ紐を引き、ゆるみを上へ送ります。甲が痛む方は、甲の高い部分だけ強くならないよう、全体を均一に締めます。

  3. 足首側でしっかり結ぶ

    かかとが浮く方は、足首に近い穴をしっかり締めると、かかとが靴に密着しやすくなります。紐の締め具合の目安は正しい靴の履き方でも紹介しています。

状態 紐の調整
かかとが浮いて擦れる 足首側の穴をしっかり締める
甲全体が締めつけられる 甲のあたりを少しゆるめ、全体を均一に締める
座っているときだけ甲が痛む 座る間だけ少しゆるめ、歩く前に締め直す
結んでもすぐゆるむ 毎回ほどいてから履き、締め直す

インソールで高さや長さを調整する

靴が大きい、甲にすき間があるという場合は、インソールで調整する方法がよく使われます。目的に合わせて形を選ぶのがおすすめです。

形 向いている悩み 注意点
全面に敷くタイプ 靴全体が大きい、甲にすき間がある 厚すぎると甲やつま先がきつくなる
つま先側だけのハーフタイプ 足が前に滑ってかかとが浮く 指先の空間が狭くならないか確かめる
かかとだけのタイプ 甲のすき間を埋めたい、くるぶしが履き口に当たる かかとが高くなり、履き口が低く感じることがある

通販サイトのコラムでは、甲が当たるときにかかと部分だけにインソールを入れる方法が紹介されています。靴屋の方の記事では、くるぶしが履き口に当たる場合に、かかとの下にインソールを入れて位置を上げる方法も紹介されています。インソールを足すと靴の中が狭くなるので、きつい靴には向きません。

パッドを貼る

  • かかとパッド(ライニングパッド): かかとの内側に貼り、かかとまわりのすき間を埋めます。かかとが浮くときに使われます
  • タンパッド: 甲の裏側(タンの裏)に貼り、甲のすき間を埋めます。甲が低めの方や、甲に履きジワが当たる方に使われます
  • すべり止めのパッド: 足の前すべりが気になるとき、インソールの上に貼る使い方があります

パッドは厚みの違うものがあります。薄いものから試し、きつくならない範囲で調整するのがおすすめです。

靴下の厚みで調整する

靴が少し大きいときは、厚手の靴下で調整する方法もあります。反対に、甲がきついときに厚い靴下を履くと、圧迫が強まります。新しい革靴を慣らす時期だけ厚めの靴下を使い、なじんだら薄手に戻す方もいます。

擦れる場所を先に保護する

かかとが擦れやすい場合は、出かける前に保護テープを貼ったり、ワセリンを塗ったりして摩擦を減らす方法があります。保護テープやパッドの使い方は、靴ずれしにくいパンプスの選び方でも紹介しています。

新しい革靴の慣らし方

新しい革靴は、革や靴底が硬く、足の形や動きになじんでいない状態です。いきなり長い時間履くと痛みが出やすいので、少しずつ慣らしていきます。

短い時間から履き始める

まず家の中で履き、次に近所への買い物など、短い時間の外出から始めるのがおすすめです。慣らす時間の目安は資料によって違い、「1日数十分から」「1日2〜3時間から」「5分ほどの散歩から」とさまざまです。時間を決めるより、痛みや当たりが出る前にやめ、少しずつ延ばすのがおすすめです。大事な予定の日にいきなり下ろさず、余裕をもって履き始めるのがおすすめです。

革を揉む・靴底を曲げる

当たる部分の革を手で揉みほぐす方法が、複数の靴店の記事で紹介されています。新品のかかとの革や、履き口の上部を指で揉むと、当たりがやわらぎやすいとされています。靴底は、手で持って指の付け根のあたりで曲げたり、履いた状態でかかとを上げたりして曲がりくせをつける方法があります。

クリームや柔軟剤で革をやわらかくする

靴の内側や当たる部分にデリケートクリームを塗り、革をやわらかくする方法もあります。ケア用品メーカーの案内では、内側の革の色が変わる程度まで少しずつ塗る方法や、痛い部分を中心に塗り込んで手でなじませる方法が紹介されています。革を伸びやすくする専用のスプレーやミストもあります。ただし、表面が樹脂で加工された革は、クリームがしみこみにくいとされています。合成皮革も、天然皮革に比べてなじみにくいと言われています。お手入れの道具や手順は、革靴の手入れ方法で詳しく紹介しています。

ドライヤーで温める方法は慎重に

ドライヤーで温めて革をやわらかくする方法も紹介されています。ただし、熱を当てすぎると革を傷めるおそれがある、とも書かれています。色が変わったり、ひび割れたりすると元には戻らないため、大切な靴は靴店に相談するのが安心です。

靴店や修理店でできる調整

自分で慣らしても痛む場合は、靴店や靴修理店で調整してもらう方法があります。革を伸ばす道具を使い、当たる部分を広げてもらえます。

ストレッチャーで幅や甲を伸ばす

シューストレッチャーは、靴の中に入れて内側から広げる道具です。自分で買って使うこともできます。ケア用品メーカーの案内では、革を伸びやすくするミストと組み合わせる方法や、一度に大きく伸ばさず段階的に伸ばす方法が紹介されています。甲を伸ばすための専用の道具もあります。入れておく時間は、記事によって「数時間から一日程度」などと紹介されています。

当たる1か所だけ伸ばす

かかとや甲の一部だけが当たる場合は、その部分だけをポイントで伸ばす方法があります。ストレッチャーに付属するチップを使う方法や、靴修理店で部分的に伸ばしてもらう方法があります。

伸ばせるところ・伸ばせないところ

調整したいこと できるかどうか 補足
幅(指の付け根まわり)を広げる できることが多い 天然皮革のほうがなじみやすい
甲を高くする できることが多い 甲用のストレッチャーを使う
一部の当たりをやわらげる できることが多い ポイントで伸ばす
長さ(つま先方向)を伸ばす 基本的に難しい ケア用品店の案内でも、縦方向は基本的に伸ばせないとされている
合成皮革を伸ばす 難しい 伸びにくく、無理に伸ばすと破れることがあると案内されている
大きい靴を小さくする 伸ばすのとは逆 インソールやパッドで詰める

伸ばしすぎると、靴が大きくなりすぎることもあります。少しずつ伸ばし、履いて確かめながら進めるのがおすすめです。

革靴のタイプで変わる調整のしやすさ

同じ革靴でも、紐のつくりや有無で、甲やかかとを調整できる幅が変わります。手持ちの靴がどのタイプかを見て、できる対処を選びましょう。

タイプ 甲の調整 かかとの浮きへの対処
外羽根式の紐靴(羽根が甲の上で開くつくり) 紐を外すと羽根が開き、甲まわりを紐で調整しやすい(リーガル) 紐をしっかり締める、インソールやかかとパッド
内羽根式の紐靴(羽根が甲と一体になったつくり) 羽根が甲の内側に入っているつくり。外羽根式ほど大きくは開かない 紐をしっかり締める、インソールやかかとパッド
ローファーなど紐のない靴 紐で調整できないので、タンパッドやインソールで調整 かかとパッド、インソール

リーガルの就活靴の解説では、外羽根は紐を外すと羽根の部分が開き、甲が高い方も紐で甲まわりを調節しやすいつくりだと説明されています。

甲が高めの方や、むくみで夕方に甲がきつくなりやすい方は、甲を調整しやすいつくりを選ぶと合わせやすくなります。紐のない靴は脱ぎ履きしやすい反面、履いたあとに調整できる幅が小さいので、試着で甲とかかとのフィットを念入りに確かめたいところです。

試着で確かめたいこと

痛みをくり返さないためには、次に買う靴の試着で、かかとと甲のフィットを確かめるのが近道です。足はむくみで夕方に大きくなりやすいと言われるため、夕方ごろに試着するのがおすすめです。

  1. 両足とも履き、かかとを合わせて紐を締める

    いつも履く厚さの靴下で両足とも履き、かかとを靴の後ろに合わせてから紐を締めます。

  2. 立って、甲とかかとの当たりを確かめる

    甲が締めつけられていないか、履き口がかかとやくるぶしに食い込んでいないかを確かめます。紐靴なら、紐をほどよく締めた状態で羽根の開き具合も見ておきます。

  3. 店内を歩いて、かかとの浮きを確かめる

    数歩歩いて、かかとが大きく浮かないかを確かめます。つま先立ちをして、甲に履きジワが強く食い込まないかも見ておくと安心です。

足に合う靴を選ぶのが難しい場合は、靴店のシューフィッターに相談する方法もあります。足を測ったうえで、サイズや形の合う靴を一緒に探してもらえます。

直すか、買い直すかの目安

手持ちの靴をどこまで調整するかは、痛みの原因によって変わります。次のような場合は、調整より買い直しを考えたほうが近道かもしれません。

  • つま先が靴の先に当たり、長さが足りない
  • 紐をいちばんゆるめても、甲全体が締めつけられる
  • インソールやパッドを重ねても、かかとが大きく浮く
  • 合成皮革の靴で、きつい部分がなじんでこない
  • 履くたびに強い痛みが出る

次に革靴を選ぶときは、足長だけでなく足囲や甲の高さも測り、夕方ごろに両足で試着すると合う靴を選びやすくなります。足の測り方とサイズの選び方は靴のサイズの選び方・測り方、革靴の選び方は革靴の選び方で詳しく紹介しています。紐のない革靴を探している方は、歩きやすいレディースローファーも参考になります。

よくある失敗・注意点

  • かかとが擦れるからと大きいサイズに替える: かかとの浮きが大きくなり、かえって擦れやすくなることがあります
  • きつい靴にインソールを足す: 靴の中が狭くなり、甲やつま先の圧迫が強まります
  • 紐を結んだまま脱ぎ履きする: 紐が締め直されず、かかとが浮いたり甲がきつくなったりします。かかとを踏むと、かかとの芯が変形することもあります
  • 一度に大きく伸ばす: 伸ばしすぎた革は元に戻りにくく、靴が大きくなりすぎてしまいます
  • 痛みをがまんして履き続ける: 当たる場所が赤くなったり、皮がむけたりする前に、調整や休憩を入れます

よくある質問

新しい革靴はどのくらいで足になじみますか?

革の種類や靴のつくり、履く頻度によって違い、決まった日数はありません。慣らす時間の目安も資料によって違います。短い時間から履き始め、痛みが出る前にやめて、少しずつ延ばすのがおすすめです。

かかとが痛いので、大きいサイズに替えたほうがいいですか?

かかとが擦れる原因が「靴が大きくて浮く」ことなら、大きくするとかえって擦れやすくなります。履き口がかかとに食い込む場合は、小さすぎることが考えられます。どちらなのかを確かめてから判断しましょう。

合成皮革の靴も伸ばせますか?

合成皮革は天然皮革に比べて伸びにくく、無理に伸ばすと破れることがあると案内されています。きつさが強い場合は、靴店に相談するか、選び直すのがおすすめです。

座っているときだけ足の甲が痛いのはなぜですか?

座ると歩いているときより甲が高くなり、むくみも出やすいためと説明されています。座る時間が長い日は、紐を少しゆるめ、歩く前に締め直す方法があります。

まとめ

革靴でかかとが痛いときは、靴が大きくて浮いているのか、小さくて食い込んでいるのかで対処が変わります。甲が痛いときは、足囲や甲の高さが合わないか、すき間に履きジワが当たっているか、紐の締め方を確かめましょう。すき間がある場合は紐やインソール、パッドで調整し、きつい場合は靴店で伸ばしてもらう方法があります。新しい革靴は短い時間から慣らし、それでも合わない場合は選び直すことも考えてみてください。

革靴の選び方は革靴の選び方、サイズの測り方は靴のサイズの選び方・測り方で詳しく紹介しています。就活用に初めて革靴を選ぶ方は、就活の靴の選び方も参考になります。ほかの足もとの悩みは足もとのお悩みのカテゴリからご覧ください。