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靴の選び方

革靴の選び方|種類とフォーマル度・サイズの合わせ方を解説

更新日 公開日 文・足もとマガジン編集部

木の棚に並んだ、黒のストレートチップ、茶色のプレーントゥ、焦げ茶のコインローファー

結論から言うと、革靴は「どこで履くか」でデザインと色を決め、足の長さと幅にサイズを合わせて選ぶのが基本です。革靴には多くの種類があり、場面によって合う・合わないがあります。さらに、革靴のサイズはスニーカーと表し方が違うため、いつもの数字で選ぶと合わないことがあります。この記事では、初めて革靴を買う方や買い替える方に向けて、種類ごとのフォーマル度、内羽根と外羽根、製法、革と色を整理します。あわせて、サイズとワイズの合わせ方や試着のコツ、ビジネスや冠婚葬祭などシーン別の選び方も紹介します。

結論

迷ったら、1足目は黒の内羽根ストレートチップが選びやすいです。ビジネスから冠婚葬祭まで使える形とされています。サイズは、革靴が足の長さで表示されることを前提に、スニーカーより小さめの数字も含めて試着で確かめましょう。

革靴選びは「どこで履くか」から

革靴を選ぶときは、次の3つの順番で考えると迷いにくくなります。

  1. どこで履くか:ビジネス、冠婚葬祭、休日など、主に履く場面
  2. どんな形にするか:場面に合うフォーマル度の種類と色
  3. どのサイズにするか:自分の足の長さと幅に合うサイズとワイズ

場面が決まると、選べる形と色はかなり絞られます。そのうえで、サイズと履き心地を試着で確かめるのがおすすめです。

革靴の各部の名前

この記事で使う、革靴の主な部分の名前です。

つま先羽根鳩目履き口かかとコバ靴底
  • つま先(トゥ):靴の先の部分。切り替えや飾りのデザインで種類が分かれる
  • 羽根:紐を通す穴が並んだ部分
  • 鳩目(はとめ):紐を通す穴
  • 履き口(トップライン):足を入れる口の縁
  • かかと(ヒールカップ):かかとを包む部分
  • コバ:靴底のふちで、甲の革より外に張り出した部分
  • 靴底(ソール):地面に接する底の部分

革靴の種類とフォーマル度

革靴は、つま先のデザインや、紐の有無によって種類が分かれます。種類ごとに、きちんとした印象の強さ(フォーマル度)が違います。

フォーマル度を決める4つの物差し

靴メーカーや靴の専門店の解説を見比べると、フォーマル度はおおむね次の4つで決まると考えられます。

物差し フォーマル寄り カジュアル寄り
装飾 切り替えや穴飾りが少ない 穴飾り(メダリオン)やステッチが多い
羽根 内羽根 外羽根、紐なし
色 黒 茶色やそのほかの色
つま先の形 細身 丸みがある

マドラスは、穴飾りやステッチの少ないものほどフォーマル度が高いとしています。靴磨き専門店の THE SHOE SHINE GUILD JAPAN の解説では、つま先が細身のものほどフォーマルで、丸みがあるものほどカジュアルな印象になるとしています。黒より茶色やそのほかの色のほうがカジュアルだという点も、同じ解説で挙げられています。

ストレートチップ

つま先に、横一文字の切り替えがあるデザインです。キャップトゥとも呼ばれます。リーガルは、ストレートチップを「最もフォーマルなデザイン」と説明しています。マドラスでも、黒の内羽根ストレートチップは冠婚葬祭に最適な靴とされています。ビジネスから冠婚葬祭まで使えるため、1足目に選ばれることが多い形です。

プレーントゥ

つま先に切り替えや飾りがない、シンプルなデザインです。マドラスは、カジュアルとフォーマルのどちらにも使えるとしています。リーガルの就活向けの解説では、ストレートチップよりややカジュアルな印象だが、就活でも問題なく履けるとされています。スーツとジャケットスタイルのどちらにも合わせやすい形です。

セミブローグ

ストレートチップの切り替えに沿って、穴飾りを入れたデザインです。つま先に、メダリオンと呼ばれる穴飾りがあるものもあります。リーガルは、メダリオンなどの装飾がある靴は、ややカジュアルな要素を含むとしています。ビジネスでは使いやすい一方、冠婚葬祭ではよりシンプルな形が選ばれます。

ウイングチップ(フルブローグ)

つま先に、翼を広げたようなW字の切り替えがあるデザインです。穴飾りが多く、華やかな印象になります。マドラスは、黒であればネイビーやグレーのスーツに合わせられるとしています。一方で、就活ではステッチが目立つウイングチップは避けたいとしています。結婚式の二次会など、少しくだけたパーティーにも向く形です。

Uチップ

甲からつま先にかけて、U字の縫い目があるデザインです。もとはカントリーシューズなどが起源とされ、カジュアルな印象の強い形です。マドラスは、ビジネスシーンには不向きとしています。一方で、同じマドラスの別の解説では、スーツだけでなくジャケットスタイルにも適しているとされています。スーツに合わせるかどうか迷う場合は、合わせないほうが無難です。

モンクストラップ

紐のかわりに、ベルトと金具(バックル)で留めるデザインです。金具が1つのものをシングルモンク、2つのものをダブルモンクと呼びます。スーツの販売店 SOLVE の解説では、スーツに合わせられる、ベルトと金具で留める唯一の靴としています。ただし、金具の飾りがあるため、葬儀には向かないとされています。

ローファー

紐がなく、足を入れるだけで履ける靴です。甲にサドルと呼ばれる帯のあるものが多く、カジュアルな靴とされています。リーガルは、ローファーをビジネスカジュアルな場面での着用をすすめる靴としています。就活や冠婚葬祭には向きません。歩きやすいローファーの選び方は、歩きやすいローファーの選び方で紹介しています。

ホールカット・チャッカブーツなど

このほかにも、次のような革靴があります。

  • ホールカット:1枚の革で甲をつくった、縫い目の少ないデザイン
  • チャッカブーツ:くるぶし丈の、紐で締めるブーツ。もとはポロ競技用とされる
  • サイドゴアブーツ:くるぶしの横に伸びるゴムが入ったブーツ

ブーツは、冠婚葬祭には向かないとされています。マドラスは、ショートブーツも葬儀にはふさわしくないとしています。

フォーマル度の早見表

ここまでの種類を、場面ごとに使えるかどうかで整理しました。評価は、リーガル・マドラスなどの靴メーカーや販売店の解説をもとにした目安です。資料によって評価が分かれる部分もあります。

種類 冠婚葬祭 ビジネス カジュアル
ストレートチップ(内羽根・黒) ◎ ◎ △
プレーントゥ ○(葬儀は資料により異なる) ◎ ○
セミブローグ △ ○ ○
ウイングチップ ×(パーティーは可) ○ ◎
Uチップ × △ ◎
モンクストラップ ×(金具があるため) ○ ○
ローファー × △(ビジネスカジュアル) ◎
ブーツ類 × △ ◎

表の記号の意味は次のとおりです。

  • ◎:もっとも向く
  • ○:向く
  • △:場面によっては使える
  • ×:避けたほうがよい

同じ種類でも、黒か茶色か、内羽根か外羽根かでフォーマル度は変わります。たとえば同じストレートチップでも、明るい茶色の外羽根は、黒の内羽根よりカジュアルに見えます。

内羽根と外羽根の違い

紐で締める革靴は、羽根のつくりによって「内羽根」と「外羽根」に分けられます。

内羽根外羽根
比べる点 内羽根(うちばね) 外羽根(そとばね)
つくり 羽根が甲の革の下に縫い込まれ、V字に閉じる 羽根が甲の革の上に乗り、外側に開く
別名 バルモラル ブラッチャー(ダービー)
印象 すっきりしてフォーマル 軽快で、ややカジュアル
甲まわりの調整 しにくい 紐をゆるめると大きく開き、調整しやすい
向く場面 冠婚葬祭、ビジネス ビジネス、カジュアル

マドラスは、内羽根を「エレガントかつフォーマルな印象が強く、一般的には冠婚葬祭や室内勤務に適しています」と説明しています。リーガルも、フォーマルな場にもっとも適したデザインとして内羽根を挙げています。一方で、外羽根は紐をはずすと羽根が開くため、甲が高い方も甲まわりを調整しやすい構造だとしています。

冠婚葬祭にも使いたいなら、内羽根を選んでおくと安心です。甲が高く、内羽根だと窮屈に感じる方は、ビジネス用には外羽根を選ぶ方法もあります。大学の入学式や就活の靴については、大学入学式の靴でも紹介しています。

製法の違い:グッドイヤー・マッケイ・セメント

革靴の「製法」とは、甲の革と靴底をどう付けるかのことです。東京都立皮革技術センターの資料では、靴業界でいう製法は「底付け作業」のことだと説明されています。製法によって、重さや曲がりやすさ、靴底の交換のしやすさが変わります。

アッパー中底ウェルト靴底グッドイヤーマッケイセメント
製法 つくり 特徴 気をつけたい点
グッドイヤーウェルト製法 甲の革と細い革(ウェルト)を縫い合わせ、そのウェルトに靴底を縫い付ける 丈夫で安定し、長く歩いても負担を感じにくいとされる。靴底の張り替えを何度もできる 重く、曲がりにくい傾向がある。修理などで費用がかかる
マッケイ製法 甲の革・中底・靴底を、靴の内側から一緒に縫い付ける 軽くて返り(曲がりやすさ)がよく、足になじみやすい 耐水性や耐久性では劣るとされる。靴底の張り替えに限りがある
セメント製法 甲の革と靴底を接着剤で貼り合わせる 軽く、曲がりやすい。現在の靴の多くがこの製法で作られている 靴底を張り替えられるかは、靴の状態や形によって違う

表の内容は、マドラス「靴の素材・製法について」と、東京都立皮革技術センターの資料(平田秀雄「手作業によるマッケイ式製法に思うこと」)をもとにまとめました。マドラスによると、マッケイ製法の靴は、靴底の全体の張り替え(オールソール)が2回目以降はできなくなります。また、セメント製法は軽く曲がりやすいこと、現在の紳士靴の約70%、婦人靴の90%以上がこの製法で作られていることも紹介しています。靴底の張り替え(オールソール)は、靴修理チェーンのミスターミニットも「状態・形状によっては修理できない場合もあります」としています。修理しながら長く履きたい場合は、買う前に店で修理できるかを聞いておくと安心です。

製法は、どれがいちばん良いというものではありません。長く修理しながら履きたいならグッドイヤーウェルト製法、軽さや曲がりやすさを重視するならマッケイ製法が候補になります。セメント製法の靴は多く出回っているため、形やサイズを選びやすいのが利点です。日刊SPA!に掲載されたシューフィッターの解説でも、グッドイヤーウェルト製法だから良いとは限らないとされています。製法より先に、サイズと形が足に合っているかを優先するのがおすすめです。

革と靴底の種類

甲の革の種類

革靴の甲に使われる主な革と、合成皮革の特徴をまとめました。

素材 特徴 向く場面
カーフ 生後6か月以内の子牛の革。薄く、きめが細かい(マドラス) ビジネス、冠婚葬祭
キップ 生後6か月〜2年くらいの牛の革。カーフに次いできめが細かく、厚手(マドラス) ビジネス
コードバン 馬のお尻の部分の革。つやがあり、とても丈夫(マドラス) ビジネス、カジュアル
ガラスレザー 表面を合成樹脂で仕上げた革。丈夫で手入れが簡単(マドラス) ビジネス、就活
スエード 革の裏側を起毛させた素材。やわらかい カジュアル
エナメル 表面に強い光沢がある パーティー(葬儀には不向き)
型押しレザー 表面をプレスして、ワニやダチョウなどの革に似た模様をつけた革(マドラス) カジュアル
合成皮革 水ぶきで手入れでき、手頃な価格のものが多い ビジネス(雨の日など)

マドラスは、合成皮革は手入れが簡単な一方で、天然皮革に比べてムレやすいとしています。リーガルの就活向けの解説では、スエードなどの起毛素材や型押しレザーはカジュアルな印象を与えやすいとされています。かわりにすすめられているのは、表面がなめらかなスムースレザーや、ガラスレザーです。

靴底の種類

靴底は、大きく分けて革の底(レザーソール)とゴムの底(ラバーソール)があります。

靴底 特徴 気をつけたい点
レザーソール 見た目が上品で、フォーマルな場に合う すり減りやすく、雨に弱い。すべりやすいことがある
ラバーソール(合成底) すべりにくく、すり減りにくい。雨の日も履きやすい 見た目がややカジュアルなものもある

マドラスは、ビジネスではフォーマルな使い方も考えてレザーソールが望ましいとしています。一方で、外回りの営業などには、丈夫で歩きやすい合成ゴムやラバーの底をすすめています。リーガルの就活向けの解説でも、クッション性やすべりにくさにすぐれた合成底がすすめられています。よく歩く方や、雨の日にも履く方は、ラバーソールを選ぶと安心です。

色の選び方とベルト・靴下の合わせ方

黒と茶色の使い分け

革靴の色は、黒と茶色が基本です。

  • 黒:もっともフォーマルな色。冠婚葬祭、就活、ビジネスのすべてに使える
  • ダークブラウン:落ち着いた茶色。ビジネスで使えるとする販売店が多い
  • 明るい茶色:カジュアルな印象。就活や冠婚葬祭には向かない

SOLVE の解説では、黒や濃いネイビー、チャコールグレーのスーツには黒の靴を合わせるとしています。明るめのネイビーやグレーのスーツには、茶色の靴も合わせられるとしています。そのとき、靴の色味よりも、スーツとの明るさをそろえるのがコツだとされています。リーガルは、明るい茶色はカジュアルな雰囲気になるため、面接では控えるようにとしています。

ベルトと靴下

ベルトとバッグは、靴と色や素材をそろえるのが基本とされています(NEWYORKER「スタイル別 正しい靴の選び方」)。黒の靴なら黒のベルト、茶色の靴なら茶色のベルトを合わせると、全体の印象がまとまります。

靴下は、スーツや靴になじむ黒や濃紺などの無地が合わせやすいです。座ったときにすねが見えないよう、ふくらはぎまで隠れる長さのものを選ぶと安心です。葬儀では、黒の無地の靴下を合わせます。

サイズとワイズの合わせ方

革靴は、サイズが合っていないと、靴ずれや疲れの原因になります。リーガルも、サイズが合っていることが何より重要だとしています。

革靴のサイズは「足の長さ」を表す

日本の革靴のサイズは、靴そのものの長さではなく、合わせる足の長さを表しています。マドラスは、革靴は合わせる足のサイズを、スニーカーは靴そのものの寸法を表示していると説明しています。福ナビ(東京都の福祉保健財団)でも、足長が23.4cmなら23.5cmの靴が適していると考える、という例が紹介されています。

スニーカーより何cm小さくなる?

革靴とスニーカーでは数字の表し方が違うため、同じ人でも合うサイズが変わります。どのくらい違うかは、資料によって次のように差があります。

資料 革靴とスニーカーのサイズの差
リーガル「サイズ選びのポイント」 スポーツブランドのスニーカーより1.0〜2.0cm小さいサイズをすすめる
マドラス「靴のサイズとフィッティングについて」 約1.0〜2.0cm。ブランドやメーカーにより異なる
靴のパラダイス「紳士靴のサイズ選び方法」 一般的に1.5cm程度の差が出ることが多い
マイベスト(ビジネスシューズの解説) 普段のスニーカーより0.5〜1.0cm小さめが基本

数字に幅があるのは、スニーカーや革靴のメーカー、つま先の形、好みのフィット感によって差が出るためと考えられます。リーガルの公式オンラインショップでも、スタッフの例として、足の長さとスニーカー・革靴のサイズの関係が人によって違うことが紹介されています。「スニーカーの数字から何cm引く」と決めつけず、自分の足の長さを測り、その数字の前後で試着するのがおすすめです。海外表記のサイズは、US・海外の靴サイズ換算で紹介しています。

捨て寸:つま先のゆとり

歩くとき、足は靴の中で少し前に動きます。そのため、革靴のつま先には、足の長さより少し長いゆとりが設けられています。これを「捨て寸」と呼びます。捨て寸の長さも、資料によって少しずつ違います。

資料 捨て寸の目安
福ナビ 1〜1.5cm程度
リーガル 1〜2cm
マドラス 1.5〜2.0cm程度が理想(つま先の形により異なる)
All About(飯野高広さんの解説) 親指で約10〜20mm。ロングノーズの靴はさらに長い

つま先が長く細い靴ほど、捨て寸は長くなります。同じサイズ表記でも、つま先の形によって履き心地が変わるのはこのためです。

ワイズ(足囲)も合わせる

サイズの数字は足の長さを表し、足の幅にあたる足囲はワイズ(ウィズ)で表します。ワイズは「E」「2E(EE)」「3E(EEE)」などの記号で表され、Eの数が多いほど幅が広いつくりです。マドラスが公開している JIS の男性用サイズ表から、足長25.0cmと26.0cmの行を抜き出すと次のとおりです。

足長 D E EE EEE EEEE
25.0cm 237mm 243mm 249mm 255mm 261mm
26.0cm 243mm 249mm 255mm 261mm 267mm

数字は足囲(親指と小指の付け根の出っ張りを通る一周の長さ)です。同じ足長でも、ワイズが1つ上がるごとに足囲が6mmずつ大きくなります。JIS の男性用の表では、細いほうから A・B・C・D・E・EE・EEE・EEEE・F・G の10段階があります。

幅が合わないと、靴ずれや圧迫感の原因になります。きついからと長さだけ大きくすると、かかとが浮いたり、足が前に滑ったりしやすくなります。長さと幅は、別々に合わせるのがおすすめです。

足の測り方

マドラスが紹介している測り方をもとに、家で測る手順をまとめました。

  1. 紙に線を引き、その上に立つ

    足がおさまる大きさの紙の中央に、まっすぐな線を1本引きます。線がつま先からかかとまで通るように、紙の上に立ちます。かかとの端を紙の端に合わせ、両足に均等に体重をかけます。

  2. 足長を測る

    一番長い指の先に合わせて、線に直角な線を引きます。紙の端から、その線までの長さが足長です。

  3. 足囲を測る

    親指の付け根と小指の付け根の、横に出っ張ったところを通るようにメジャーを一周させます。この長さが足囲です。

  4. 両足とも、何度か測る

    足のサイズは、左右で違うことが多いとされています。時間帯や体調によっても変わるため、一日に何度か測ってみるのもおすすめです。

詳しい測り方は、靴のサイズの選び方と測り方で紹介しています。

試着で確かめたいこと

サイズの数字はあくまで目安です。木型(靴をつくるための型)はメーカーごとに違うため、最後は試着で確かめます。

  1. 足がむくみやすい時間に、履く靴下で試す

    マドラスは、フィッティングに最適なのは足が最もむくんでいる時間帯だとしています。福ナビでは、足がむくみがちな夕方に靴を選ぶようすすめています。普段その靴に合わせる靴下を履いて試すと、実際に近い状態で確かめられます。

  2. かかとを合わせてから紐を締める

    靴べらを使って足を入れ、かかとを床につけてつま先を上げます。かかとを靴の後ろにぴったり合わせた状態で、紐を締めます。

  3. つま先と指の付け根を確かめる

    つま先にゆとりがあり、指を伸ばしても先に当たらないかを見ます。指の付け根の一番広いところが、靴の一番広いところとそろい、きつすぎずゆるすぎないかを確かめます。

  4. 甲と羽根の開きを確かめる

    甲が浮きすぎていないか、食い込んでいないかを見ます。All About の解説では、新品の紐靴は、紐を締めたときにかかと寄りの鳩目の間が5〜10mmほど開いているのが適切とされています。

  5. かかととくるぶしを確かめ、歩いてみる

    かかとのカーブが足に沿い、歩いてもかかとが浮かないかを見ます。履き口の縁がくるぶしに当たらないかも確かめます。両足とも履いて、店内を少し歩いてから決めるのがおすすめです。

2つのサイズで迷ったら

マドラスは、きついサイズは調整のしようがないため、ややゆるいほうのサイズを選び、ゆるい部分をパッドで微調整するとしています。靴のパラダイスの解説では、革は指の付け根のあたりでは履くうちに伸びるものの、つま先の横は伸びないとされています。「履いているうちに伸びる」と考えて、指先や小指が当たる靴を選ぶのは避けたいところです。

新しい革靴で足が痛くなったときの対処は、革靴でかかと・甲が痛いときで紹介しています。紐の締め方など、靴の正しい履き方は正しい靴の履き方で紹介しています。

シーン別の選び方

ビジネス(毎日の通勤)

ビジネスでは、黒か濃い茶色の、紐で締める革靴が基本です。きちんとした場面が多いなら、内羽根のストレートチップかプレーントゥを選ぶと安心です。服装の決まりがゆるい職場なら、外羽根やウイングチップ、モンクストラップも選択肢になります。マイベストの解説でも、ビジネスカジュアルが広まった今は、デザインのマナーを過度に気にする必要はないとしています。職場の雰囲気に合わせて選ぶのがおすすめです。

毎日よく歩くなら、すべりにくいラバーソールの靴が向いています。同じ靴を毎日続けて履かず、何足かを履き回すと、靴が湿気を逃がす時間を取れます。革靴の手入れは、革靴の手入れで紹介しています。

就活・入社式

就活では、黒の紐靴が基本です。リーガルは、就活では黒の革靴を選ぶよう案内しています。つま先はストレートチップかプレーントゥがすすめられています。ローファーなど紐のない靴や、穴飾りの多い靴、スエードは避けたほうが無難です。

結婚式

マドラスは、結婚式にもっとも適しているのは、紐付きのストレートチップの黒だとしています。披露宴に招かれたときは、黒の内羽根ストレートチップを選んでおけば安心です。二次会やレストランでのパーティーなど、少しくだけた場では、ウイングチップやローファーを合わせる方法もあります。SOLVE の解説では、カジュアルな二次会なら明るい茶色の靴でもよいとしています。

葬儀・法事

マドラスは、お通夜・お葬式・法事法要に履いてよいのは、内羽根のストレートチップの黒のみと考えてよいとしています。葬儀では、次のような靴を避けます。

  • エナメルなど、光沢の強い靴
  • ワニ(クロコダイル)など、動物の模様が目立つ革の靴
  • モンクストラップのように、金具の飾りがある靴
  • ショートブーツ
  • ローファーなど、カジュアルな靴

プレーントゥについては、冠婚葬祭に使えるとする解説もあり、資料によって考え方が分かれます。葬儀にも使う1足を選ぶなら、迷わずに済む黒の内羽根ストレートチップがおすすめです。靴下は黒の無地を合わせます。

カジュアル

休日の服装なら、フォーマル度にしばられず選べます。Uチップやローファー、チャッカブーツ、スエードの靴など、カジュアル寄りの形が合わせやすいでしょう。茶色やつま先に丸みのある靴は、デニムやチノパンにもなじみます。

女性が紐靴の革靴を選ぶとき

女性がマニッシュな紐靴やローファーを選ぶときも、考え方は同じです。装飾が少なく、内羽根で、黒に近いほどきちんとした印象になります。サイズは、JIS の女性用サイズ表で、足長と足囲を確かめて選びます。女性用の表では、ワイズは細いほうから A〜F の9段階です。式典ではパンプスを選ぶ方が多いので、卒業式・入学式のママの靴もあわせて参考にしてください。

1足目・2足目の選び方

何足かそろえるなら、次の順番で選ぶと、使える場面を広げやすくなります。

順番 おすすめの形 使える場面
1足目 黒の内羽根ストレートチップ 冠婚葬祭、就活、ビジネス
2足目 黒か濃い茶色のプレーントゥ(外羽根も可) ビジネス、ジャケットスタイル
3足目 茶色のウイングチップやUチップ、ローファー ビジネスカジュアル、休日

SOLVE は、黒の内羽根ストレートチップは「最低でも1足は」持っておきたいとしています。2足目以降は、普段の服装や、よく行く場所に合わせて選ぶのがおすすめです。

よくある失敗・注意点

革靴選びで起こりがちな失敗をまとめました。

  • スニーカーと同じ数字を選び、大きすぎてかかとが浮く
  • きついと感じて長さだけ大きくし、足が前に滑る
  • 「革は伸びる」と考えて、指先や小指が当たる靴を選ぶ
  • 見た目だけで選び、冠婚葬祭に使えない形や色を買う
  • 葬儀に、金具の付いた靴や光沢の強い靴を履いていく
  • 新しい靴を、長く歩く日や大事な日に初めて履く

よくある質問

革靴はスニーカーより何cm小さいサイズを選べばよいですか?

資料によって0.5〜2.0cmほどと幅があります。革靴は足の長さでサイズを表し、スポーツメーカーのスニーカーはつま先のゆとりを含めた靴の長さで表すことが多いためです。自分の足の長さを測り、その数字の前後で試着して決めるのがおすすめです。

革靴を1足だけ買うなら、どれがよいですか?

黒の内羽根ストレートチップがおすすめです。もっともフォーマルな形とされ、ビジネスから結婚式、葬儀まで使えます。よく歩くなら、すべりにくいラバーソールのものを選ぶと安心です。

葬儀にプレーントゥやローファーを履いてもよいですか?

ローファーはカジュアルな靴なので、葬儀には向きません。プレーントゥは冠婚葬祭に使えるとする解説もありますが、葬儀は黒の内羽根ストレートチップのみと考えてよいとする靴メーカーもあります。迷ったら、黒の内羽根ストレートチップを選ぶと安心です。

革靴は履いているうちに伸びますか?

革は、指の付け根のあたりなどは履くうちに少しなじむことがあります。ただし、つま先の横は伸びにくいとされています。長さが足りない靴は、履いても大きくはなりません。指先や小指が当たる靴は避けるのがおすすめです。

まとめ

革靴の選び方のポイントをまとめます。

  • まず「どこで履くか」を決め、場面に合う形と色を選ぶ
  • 装飾が少なく、内羽根で、黒に近いほどフォーマル。迷ったら黒の内羽根ストレートチップ
  • 製法は、修理して長く履くならグッドイヤーウェルト、軽さと曲がりやすさならマッケイが候補
  • 革靴のサイズは足の長さを表す。スニーカーより小さめの数字も含めて試着する
  • 長さと幅(ワイズ)は別々に合わせる。きつい靴は伸びるのを期待しない
  • 葬儀は黒の内羽根ストレートチップ。金具やエナメルは避ける

サイズの測り方をもっと詳しく知りたい方は、靴のサイズの選び方と測り方を読んでみてください。買った革靴を長く履くためには、革靴の手入れもあわせて参考になります。紐のない革靴を選ぶなら、歩きやすいローファーの選び方も参考にしてください。就活で履く靴の基準は、就活の靴の選び方で男女別にまとめています。