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靴の選び方

就活の靴の選び方|男女別の基準とNG例、面接前のお手入れ

公開日 文・足もとマガジン編集部

明るい玄関にそろえて置いた黒のプレーンパンプスと黒の紐付き革靴、黒いビジネスバッグ

結論から言うと、就活の靴は、男性は黒の紐付き革靴、女性は黒のシンプルなパンプスを選ぶと安心です。デザインは飾りの少ないものを選び、面接の前には汚れやかかとのすり減りを確かめておきます。この記事では、就活の靴を初めて買う方に向けて、男女別の選び方の基準と避けたい靴を整理します。長く歩いても痛くなりにくい選び方や、選考期間中のお手入れ、雨の日の対策もあわせて紹介します。根拠には、リーガル・ムーンスター・マドラスなど靴メーカーの公式の解説を使っています。

結論

男性は黒の内羽根のストレートチップかプレーントゥ、女性は黒の飾りのないパンプスでヒール3〜5cmが選びやすい基準です。どちらもサイズが合っていることと、手入れされていることが見た目と同じくらい大切です。

就活の靴の基本:黒・シンプル・手入れされていること

就活の靴に、法律や業界で決まったルールがあるわけではありません。ただ、靴メーカーやスーツ販売店の解説を見比べると、男女ともに共通する基準があります。

男女に共通する3つの基準

  • 色は黒:リーガルによると、明るい茶色はカジュアルな雰囲気になるため、面接では避けたい色です
  • 飾りの少ないデザイン:穴飾りやリボン、金具などの装飾が少ないものを選びます
  • 手入れされた状態:ムーンスターは、汚れやかかとのすり減りがないよう手入れすることをすすめています

もう1つ忘れたくないのが、サイズです。リーガルは、サイズが合っていることが何より重要だとしています。合わない靴は、疲れや靴ずれのもとになるためです。説明会や面接で長く歩く日もあるため、見た目と同じくらい履き心地も大切です。

企業から服装の指定があるときは

「私服でお越しください」「服装自由」など、企業から指定がある場合は、その案内に合わせます。オンワード樫山のコラム「カシナビ」でも、業界や企業の雰囲気によって合う靴が変わるため、事前に調べることがすすめられています。指定がなく、どれにするか迷うときは、この記事で紹介する基本の靴を選んでおけば心配いりません。私服やオフィスカジュアルを指定された場合の靴は、この記事の後半で紹介します。

男性の就活の靴:黒の紐付き革靴

男性は、紐で結ぶタイプ(レースアップ)の黒の革靴を選ぶのが基本です。リーガルとムーンスターは、どちらも黒の紐付き革靴をすすめています。革靴の種類やフォーマル度全般は、革靴の選び方で詳しく紹介しています。

デザインはストレートチップかプレーントゥ

つま先のデザインは、次の2つから選ぶのが一般的です。

デザイン 特徴 就活での扱い
ストレートチップ つま先に横一文字の切り替えがある リーガルは、もっともフォーマルなデザインとしている
プレーントゥ つま先に切り替えや飾りがない リーガル・ムーンスターとも、就活向けのデザインに挙げている

ストレートチップは、メダリオン(つま先の穴飾り)のないものが適しているとされています(リーガル)。靴店の靴のパラダイスも、就活でまず買っておきたい靴として黒の内羽根ストレートチップを挙げています。マドラスは、黒の内羽根ストレートチップを冠婚葬祭に最適な靴としています。就活のあとも冠婚葬祭などに使うつもりなら、ストレートチップを選んでおくと使い回しやすくなります。

羽根は内羽根がよりフォーマル

紐を通す部分(羽根)のつくりには、内羽根と外羽根があります。

  • 内羽根:羽根が甲の革の下に縫い込まれ、V字に閉じる。すっきりしてフォーマルな印象
  • 外羽根:羽根が甲の革の上に乗り、外側に開く。甲まわりを調整しやすい

リーガルは、フォーマルな場に適した内羽根をすすめています。一方で、ムーンスターは、内羽根と外羽根のどちらも就活では一般的だとしています。迷ったら内羽根を選び、甲が高くて窮屈に感じる方は外羽根も候補にするとよいでしょう。紐の通し方と結び方は、革靴の紐の結び方で図解しています。

素材とソール

甲の素材と靴底(ソール)は、次のような基準で選びます。

部分 すすめられているもの 根拠
甲の素材 表面がなめらかなスムースレザーや、ガラスレザー(樹脂で仕上げた光沢のある革) リーガル
甲の素材 本革(天然皮革)でも合成皮革でもよい ムーンスター
ソール 天候を気にせず履け、クッション性やすべりにくさにすぐれた合成底(ラバーソール) リーガル
ソール ラバーソールか、軽くてクッション性のあるPUソール ムーンスター

本革は足になじみやすく、手入れをしながら長く履けるとされています(ムーンスター)。合成皮革は、固く絞った布で汚れを拭くなど、手入れの手間が少ないという特徴があります。就活のあとも仕事で履くなら本革、就活の期間だけなら合成皮革、という選び方もあります。革底(レザーソール)は見た目が上品ですが、雨に弱いとされています(リーガル)。長く歩く日が多いことを考えると、ラバーソールなどの合成底が扱いやすいです。

避けたい男性の靴

リーガルとムーンスターの解説から、就活では避けたほうがよいとされる靴をまとめました。

  • ローファーなど、紐のないスリッポンタイプ
  • ウイングチップやメダリオンなど、穴飾りの多いもの
  • モンクストラップなど、金具で留めるもの(ムーンスター)
  • スエードなどの起毛素材、型押しレザー(リーガル)
  • 明るい茶色など、黒以外の色

どれもマナー違反と言い切れるものではありません。ただ、リクルートスーツに合わせると目立ちやすいため、避けておくと安心です。

靴下とベルト

靴下は、靴に合わせた黒で、ビジネス用の長めのものがすすめられています(靴のパラダイス)。短い靴下だと、座ったときに裾から肌が見えて目につくためです。色の合わせ方は、革靴の選び方の「色の選び方とベルト・靴下の合わせ方」でも紹介しています。

女性の就活の靴:黒のシンプルなパンプス

女性は、黒で飾りのないパンプス(プレーンパンプス)を選ぶのが基本です。リーガルとムーンスターは、どちらも黒のシンプルなパンプスをすすめています。

ヒールは3〜5cm・太めが目安

ヒールの高さは、3〜5cmが目安とされています。リーガルは、高すぎると疲れやすく、低すぎるとカジュアルに見えることがあるとしています。ムーンスターは、約5cmのミドルヒールは足をきれいに見せ、約3cmのローヒールは安定して歩きやすいとしています。

ヒールは、太めのほうが安定します。リーガルは、ヒールに慣れていない方には安定感のある太めのヒールが向くとしています。説明会や移動で長く歩く日が多い方は、3cm前後の低めのヒールから考えるのも1つの方法です。

つま先はラウンドトゥかスクエアトゥ

つま先の形は、次の3つが代表的です。

つま先の形 特徴 就活での扱い
ラウンドトゥ 丸みのある形 リーガルは、もっともふさわしいとしている
スクエアトゥ 先が四角い形 リーガルは、ラウンドトゥが窮屈な方にすすめている
ポインテッドトゥ 先がとがった形 ムーンスターは、指先が圧迫されることがあると注意している

指先がきつい靴は、長く歩くと痛みや靴ずれにつながりやすくなります。つま先の形は、見た目だけでなく、指が押されないかどうかでも選ぶのがおすすめです。

素材とストラップ

素材は、本革でも合成皮革でもかまわないとされています(ムーンスター)。エナメルや、スエードなどの起毛素材は、派手な印象になるため避けたほうがよいとされています(リーガル・ムーンスター)。

甲にストラップがあるパンプスは、就活でも問題ないとされています(リーガル・ムーンスター)。ストラップがあると足が固定され、脱げにくくなります。一方で、ムーンスターは、足首にかかるストラップは避けたほうがよいとしています。

歩くときの「カツカツ」という音が気になる方は、音が鳴りにくいヒールのものを選ぶ方法もあります。リーガルは音が鳴りにくいヒールを、ムーンスターは「静音リフト」などの機能がついたものをすすめています。

避けたい女性の靴

  • リボンやバックルなど、飾りのついたもの
  • 細いピンヒールや、高すぎるヒール
  • ウェッジソール(靴底が一体になった厚底)
  • ヒールのないフラットなパンプス(ムーンスター)
  • エナメルや起毛素材、黒以外の色
  • 足首にかかるストラップ

パンプス以外でもよい?

パンプスが足に合わない方や、長く歩くのがつらい方は、パンプス以外の靴を考えることもあるでしょう。オンワード樫山のコラムでは、パンプス以外の面接用の靴として、ローファー・フラットシューズ・オックスフォードシューズ(紐付きの短靴)を紹介しています。同じコラムでは、パンツスーツとのバランスや、業界の雰囲気に合うかも考えるようすすめています。

一方で、ムーンスターはフラットなパンプスを控えたほうがよいとしています。リーガルも、男性の靴の解説でローファーはビジネスカジュアル向けだとしています。パンプス以外の靴の評価は、資料によって分かれているのが実情です。パンプス以外を選ぶなら、次の点を意識すると、きちんとした印象を保ちやすくなります。

  • 黒で、飾りの少ないもの
  • 紐付きの短靴など、ローファーよりフォーマル寄りの形
  • パンツスーツに合わせる

大学のキャリアセンターや企業の採用担当に相談できる場合は、確認しておくと安心です。ローファーを選ぶときは、歩きやすいローファーの選び方も参考になります。

ストッキング

パンプスに合わせるストッキングは、試着のときにも履いておくのがおすすめです。ストッキングの厚みで靴の中の余裕が変わるため、本番と同じ状態でサイズを確かめられます。伝線に備えて、予備を持ち歩く方もいます。

男女の基準を比較表で確認

ここまでの内容を、男女で比べられるようにまとめました。

項目 男性 女性
基本の靴 黒の紐付き革靴 黒のプレーンなパンプス
デザイン ストレートチップ、プレーントゥ 飾りのないもの。甲のストラップは可
形 内羽根(外羽根も可とする資料あり) ラウンドトゥ、スクエアトゥ
高さ — ヒール3〜5cm、太め
素材 スムースレザー、ガラスレザー。合成皮革も可 本革、合成皮革
ソール ラバーソール、PUソール 音が鳴りにくいヒールだと安心
避けたいもの ローファー、ウイングチップ、モンクストラップ、起毛素材、型押しレザー ピンヒール、ウェッジソール、フラット、装飾、エナメル、起毛素材

表は、リーガル「就活用の靴のおすすめポイント」と、ムーンスター「革靴の選び方(就活)」をもとにした目安です。

長く歩いても痛くなりにくい靴を選ぶ

就活では、説明会や面接で1日に何社も回ることがあります。見た目の基準を満たしていても、足に合わない靴では途中で痛くなることがあります。

サイズは長さと幅で合わせ、夕方に試着する

サイズは、足の長さだけでなく幅(ワイズ)も合わせます。リーガルも、パンプスは長さに加えて幅も合うものを選べば疲れにくいとしています。マドラスは、試着に向くのは足がもっともむくんでいる時間帯だとしています。1日の終わりに足がきつくならないよう、夕方の試着が向いています。

マドラスは、革靴はスニーカーより約1〜2cm小さいサイズになるとしています(ブランドやメーカーによって異なる)。靴のパラダイスも、スニーカーより1.0〜1.5cm小さめを目安にしています。いつものスニーカーの数字で決めず、足の長さを測ってから試着するのがおすすめです。足の測り方は靴のサイズの選び方、革靴のサイズとワイズは革靴の選び方で紹介しています。パンプスの試着で見たいところは、歩きやすいパンプスの選び方にまとめています。

本番までに履き慣らす

新しい靴を、大事な面接の日に初めて履くのは避けたいところです。革が硬いうちは、かかとや履き口が当たって靴ずれしやすくなります。買ったら、家の中や近所への外出など短い時間から履き、少しずつ慣らしておきます。

  1. 家の中で履いてみる

    まずは家の中で、短い時間履いて過ごします。当たる場所がないかを確かめます。

  2. 近所への外出で履く

    買い物など、短い外出で履きます。歩いたときにかかとが浮かないか、指が当たらないかを見ます。

  3. 説明会など、長めの外出で履く

    慣れてきたら、本番より前の説明会などで履きます。当たる場所がわかれば、パッドなどで対策できます。

当たる場所ごとの対策は、パンプスなら靴ずれしにくいパンプスの選び方、革靴なら革靴でかかと・足の甲が痛いときの原因と対処で紹介しています。

私服やオフィスカジュアル指定のとき

「私服でお越しください」「オフィスカジュアルで」と案内された場合は、スーツのときほど決まった形はありません。企業の案内に合わせつつ、清潔感のある落ち着いた靴を選ぶのが基本です。

就活情報サイトなどでは、紐付きの革靴やローファー、ヒールの低いパンプスがよく挙げられています。どの靴がふさわしいかは、企業や業界の雰囲気によっても変わります。

インターンシップで作業や外歩きがある場合は、企業から靴の指定があることもあります。案内をよく読み、わからなければ問い合わせておくと迷いません。

就活の靴のお手入れ

就活の靴で気をつけたいのは、汚れとかかとのすり減りです(ムーンスター)。選考期間中は、次のような手入れを習慣にしておきたいところです。

そろえておきたい道具

リーガルが紹介している手入れの流れをもとに、最低限そろえたい道具をまとめました。

道具 使い方
馬毛ブラシ 帰宅後にホコリや土を払う
クリーナー 古いクリームや汚れを落とす
靴クリーム(黒) 革に栄養とツヤを与える
布(クロス) クリーナーやクリームを塗る、乾拭きする
シューツリー 履きジワを伸ばし、形を整える。木製は湿気も吸う
撥水スプレー 雨の日の前に吹きかけておく

合成皮革の靴は、ブラッシングのあと、固く絞った布で汚れを拭き取るのが基本です。色あせや擦り傷が気になるときは、靴クリームで補色する方法もあります(靴のパラダイス)。手入れの詳しい手順は、革靴の手入れ方法で紹介しています。

面接前日の手入れ

リーガルは、帰宅後のブラッシングと、月1回ほどのクリームを使った手入れをすすめています。面接の前日は、次の順に手入れしておくと安心です。

  1. ブラシでホコリを払う

    馬毛ブラシで、靴全体のホコリや土を払います。縫い目やコバ(靴底のふち)のまわりも忘れずに払います。

  2. 汚れを拭き取る

    布で、つま先やかかとの汚れを拭き取ります。古いクリームが残っているときは、クリーナーで落とします。

  3. クリームを塗って乾拭きする

    黒の靴クリームを薄く塗り、なじませてから乾いた布で拭きます。つま先の小さな傷も目立ちにくくなります。

  4. かかとと紐を確かめる

    かかとのすり減りや、紐のほつれがないかを見ます。パンプスは、ヒールの先のゴム(リフト)が削れていないかも確かめます。

当日は、移動中についた汚れを拭けるよう、携帯用のお手入れシートを持っておくとよいでしょう(リーガル)。

雨の日の対策

リーガルは、雨の日に備えて、前日までに撥水スプレーをかけておくことをすすめています。濡れてしまったら、その日のうちに布で水分を拭き取ります。東京都立皮革技術センターが公開している皮革の解説では、革は濡れた状態で熱を受けると変性し、硬くもろくなるとされています。アシックスも、濡れた靴をドライヤーなどで強制乾燥させないよう案内しています。乾かし方は濡れた靴を早く乾かす方法、雨の日の革靴の手入れは雨の日の革靴の対策で解説しています。

かかとのすり減りと傷

すり減ったかかとは、後ろから見ると意外に目立ちます。ムーンスターも、かかとのすり減りがないよう手入れすることをすすめています。かかとが斜めに削れてきたら、早めに修理店へ相談するのがおすすめです。すり減りの目安と修理の方法は、靴のかかと修理にまとめています。

よくある失敗・注意点

就活の靴でありがちな失敗をまとめました。

  • 面接の日に新しい靴をおろし、途中で靴ずれする
  • スニーカーと同じ数字で選び、大きすぎてかかとが浮く
  • 手入れを忘れ、つま先の傷やホコリが目立つ
  • かかとのすり減りに気づかず、斜めに削れたまま履く
  • 雨の日の翌日に、乾ききっていない靴を履く
  • 1足だけを毎日履き続け、傷みや臭いが気になってくる

靴が1足だけだと、雨で濡れた次の日に履く靴がなくて困ることがあります。選考が続く時期は、予備の1足があると安心だという意見もあります。

よくある質問

茶色の革靴は就活で履いてもいいですか?

リーガルは、明るい茶色はカジュアルな雰囲気になるため面接では避けたほうがよいとしています。服装の指定がなく迷う場合は、黒を選んでおくと安心です。

就活の靴はいつ買えばいいですか?

説明会やインターンシップが始まる前に買い、履き慣らす期間をとるのがおすすめです。新しい靴は硬く、慣れるまで靴ずれしやすいためです。

合成皮革の靴でも大丈夫ですか?

ムーンスターは、男女とも本革と合成皮革のどちらでもよいとしています。合成皮革は手入れの手間が少なく、本革は足になじみやすいとされています。就活のあとも長く履くなら本革も候補になります。

就活の靴は入社式や冠婚葬祭でも使えますか?

マドラスは、黒の内羽根のストレートチップを冠婚葬祭に向く靴としています。葬儀などで履く場合は、場面ごとのマナーも確かめておくと安心です。

まとめ

就活の靴は、男性は黒の紐付き革靴、女性は黒のシンプルなパンプスが基本です。男性はストレートチップかプレーントゥ、女性はヒール3〜5cmで太めのものが選びやすい基準です。見た目と同じくらい、サイズが合っていることと、手入れされていることが大切です。本番までに履き慣らし、面接の前日にはブラッシングとかかとの確認をしておくと安心です。

革靴の種類やサイズの合わせ方は、革靴の選び方で詳しく紹介しています。就活の靴を冠婚葬祭でも使う場合は、結婚式の靴のマナーと葬儀の靴のマナーも参考になります。大学の入学式から使い回す方は、大学入学式の靴もあわせてご覧ください。