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靴のサイズ

靴のサイズが大きいときの対処法|かかとが浮く靴を合わせる7つの方法

公開日 文・足もとマガジン編集部

ベージュのスニーカーのかかと側から、薄い中敷きを差しこんでいる手もと

結論から言うと、大きい靴は、どこにすき間があるかを確かめて、紐の締め方・インソール・パッドでその場所を埋めると履きやすくなります。すき間の場所は、つま先側・かかと・甲と、靴や足によって違います。通販やセールで大きめの靴を買ってしまった方や、履くうちにかかとが浮いてきた方へ、症状別の対処法をまとめました。組み合わせる順番や、靴の種類別のコツ、調整では難しいときの目安もあわせて解説します。

結論

まずは正しく履いて紐をしっかり締め、余っている場所を確かめるのが出発点です。そのうえで、すき間のある場所に合わせて1つずつ足していくのが近道です。前にすべるならつま先側のパッド、かかとが浮くならかかとパッド、全体がゆるいならインソールという目安です。

大きい靴をそのまま履かないほうがよい理由

大きい靴でも、歩けないわけではありません。ただ、足と靴のあいだにすき間があると、歩くたびに足が靴の中で動きます。

公益財団法人東京都福祉保健財団が運営する福祉情報サイト「福ナビ」は、足を入れやすいようにと大きめの靴を選ぶと、歩くたびにかかとが浮いて危険だと説明しています。靴の通販サイト「靴のパラダイス」を運営するパラシューネットも、ゆるいまま履くと靴の中で足がずれ、汗をかきやすく、靴ずれも起きやすくなると案内しています。

大きい靴で起こりやすいことを整理すると、次のとおりです。

起こりやすいこと 理由
かかとが浮く・脱げる かかとのうしろや甲にすき間があり、足が固定されない
つま先が靴の先に当たる 足が前へすべり、指先が靴の先にぶつかる
靴ずれしやすい 足が動くぶん、かかとや指が靴とこすれる
つまずきやすい かかとが浮いて、靴と足の動きがずれる

まず確かめたい:どこにすき間があるか

ひとくちに「大きい」と言っても、余っている場所は靴によって違います。対処法を選ぶ前に、どこにすき間があるのかを確かめておくと、むだなグッズを買わずに済みます。

正しく履いてから確かめる

大きく感じる原因が、履き方にあることもあります。福ナビは、靴の履き方の基本として、足のかかとを靴のかかとにぴったり合わせ、甲をしっかり固定することを挙げています。靴メーカーのマドラスも、かかとを靴の内側に密着させた状態でフィット感を確かめるのが基本だとしています。

  1. 紐やベルトをゆるめて足を入れる

    紐を結んだまま足を入れると、かかとが奥まで入りません。いったん紐をゆるめてから足を入れます。

  2. かかとを床にトントンと打って、靴のうしろに合わせる

    つま先を上げ、かかとで床を軽く打ちます。かかとが靴のいちばんうしろに収まります。

  3. かかとを床につけたまま、つま先側から紐を締める

    かかとを床につけたまま、つま先側から順に紐のゆるみを取ります。最後に足首側をしっかり締めて結びます。

  4. 立って、少し歩いてみる

    両足に体重をかけて立ち、家の中を少し歩きます。かかとが浮くか、足が前にすべるか、どこが余っているかを確かめます。

手順の詳しい説明は、正しい靴の履き方で紹介しています。正しく履くだけで、ゆるさが気にならなくなる場合もあります。

症状から対処を選ぶ早見表

正しく履いても大きいときは、症状から対処法を選びます。同じ「大きい」でも、合わせ方は症状ごとに変わります。

症状 すき間のある場所 まず試したい対処
歩くと足が前へすべり、つま先が当たる つま先側、足の裏 つま先側のパッド、インソール
足は前に出ないのに、かかとだけ浮く かかとのうしろ かかとパッド、紐の締め方
甲の上が浮いて、靴の中で足が動く 甲 紐の締め方、タンパッド
靴全体がぶかぶかする 全体 インソール、厚手の靴下
片足だけゆるい 左右の足の大きさの差 ゆるいほうの足だけ調整する

左右の足の大きさは、少し違うことがあります。東京都立皮革技術センター台東支所の資料「靴のフィッティング問題について(1)」では、米国の調査が紹介されています。立ったときの足の広がり方は左右で違い、その差は半サイズから1サイズに及んだという内容です。片足だけゆるいときは、両足を同じように調整せず、ゆるいほうだけにパッドなどを足すのがおすすめです。

靴が大きいときの対処法7つ

ここからは、すき間を埋める方法を7つ紹介します。福ナビも、足は人によってサイズや形が違い、1日の中でも変わるため、インソールや補正パッドで調整することが大切だとしています。どれも、靴と足のすき間を小さくするという考え方は同じです。

1. 紐の締め方を見直す

紐靴なら、まず紐の締め方を見直します。道具を買わずに試せて、甲やかかとのゆるさが気にならなくなることもあります。

  • 毎回紐をゆるめて履き、つま先側から順にゆるみを取る
  • 甲の部分は、足と靴がぴったりくっつく程度にしっかり締める
  • かかとが浮くなら、足首に近い穴をしっかり締める

いちばん上の穴(予備のように見える穴)を使う締め方もあります。靴紐の通し方を解説する英語のサイト「Ian’s Shoelace Site」では、上の穴で輪をつくる「ロックレーシング」を、かかとのずれを減らす通し方として紹介しています。同じサイトは、かかとのずれが大きい場合、この通し方だけでは足りないとも書いています。通し方の手順は、靴紐の通し方で紹介しています。

2. インソール(中じき)で全体を底上げする

靴全体が大きいときは、インソールを敷いて靴の中のすき間を小さくする方法があります。パラシューネットは、インソールは靴の中の体積を減らすだけでなく、足がつま先へずれるのを防ぐはたらきもあると説明しています。足の位置が高くなり、甲が押さえられるためです。

インソールには、主に次の形があります。

形 向いている症状 気をつけたいこと
全面に敷くタイプ 靴全体がゆるい、甲にすき間がある 厚すぎると甲やつま先がきつくなる。かかとの位置も上がり、履き口が浅く感じることもある
つま先側だけのハーフタイプ 足が前へすべる 指先が窮屈にならないか確かめる

シューケア用品メーカーのM.MOWBRAYは、全面に敷くインソールはかかとの位置を高くし、かえってかかとを浅くすることがあると説明しています。かかとが浮きやすい靴では、かかと部分のないハーフタイプのほうが、かかとが浅くなりにくいとされています。

全面タイプは、つま先のカッティングガイドに沿って切って使うものが多くあります。パラシューネットは、靴に入れて様子を見ながら少しずつ切る方法を紹介しています。もとから入っているインソールを外せる靴なら、入れ替えるのか、上に重ねるのかによっても厚みが変わります。

3. つま先側のパッドで前すべりを抑える

歩くと足が前へすべる場合は、インソールの前側にパッドを貼る方法があります。靴用品メーカーのコロンブスは、靴の中で前へすべりやすいときに使うパッドを販売しています。足指の付け根から土踏まずのあたりのインソールの上に敷き、粘着面で貼って使うものです。足が前に出にくくなると、かかとのうしろのすき間も小さくなります。

パラシューネットは、つま先側だけを厚くする方法も紹介しています。一方で、厚くしすぎるとつま先が窮屈になる場合があるとしています。薄いものから試し、指先が靴の先に当たらないかを確かめながら調整するのがおすすめです。

4. かかとパッドでかかとの浮きを抑える

かかとだけが浮く場合は、靴のかかとの内側にパッドを貼ります。かかとのうしろのすき間が埋まり、かかとが靴から離れにくくなります。コロンブスも、かかと部分に貼って靴を脱げにくくするパッドを販売しています。

貼る位置がずれると、かかとに当たって違和感を覚えることがあります。貼る前に靴を履いて、すき間の位置を指で確かめておくと安心です。貼る面の汚れを乾いた布でふき取っておくと、はがれにくくなります。

5. タンパッドで甲のすき間を埋める

甲の上にすき間がある場合は、タンパッドを使う方法もあります。タン(靴紐の下や甲を覆う、舌のような部分)の裏に貼るパッドです。M.MOWBRAYは、タンパッドを甲部分の裏に貼ると、甲と靴のすき間を埋められると紹介しています。同じ記事では、かかとが抜けるのは足が靴の中で前にずれ、かかとにすき間ができるためだとして、甲の部分の調整をすすめています。紐で甲を締められないローファーなどで使われることがあります。

6. 厚手の靴下で調整する

少しだけ大きいときは、厚手の靴下を履くだけで合うこともあります。道具を買わずにすぐ試せるのが利点です。ただし、季節やシーンによっては厚手の靴下を合わせにくいことがあります。革靴やパンプスは薄手の靴下やストッキングで履くことが多いため、ほかの方法を選んだほうがよい場合もあります。

7. 靴の修理店に相談する

自分で調整しても合わないときは、靴の修理店に相談する方法もあります。ミスターミニットの公式サイトでは、きつい・ゆるい・合わない靴の調整を相談できると案内しています。同じページには、インソールの交換などの修理メニューも載っています。受けられる内容や料金は店舗や靴の状態によって違うため、靴を持って相談してみてください。

組み合わせる順番

対処法は、1つで足りなければ組み合わせます。一度に全部入れると、今度はきつくなりがちです。次の順番で、1つずつ足していくと調整しやすくなります。

  1. 正しく履いて、紐の締め方を見直す

    紐靴なら、まずここから始めます。道具を使わずに試せます。

  2. 全体がゆるければ、インソールを入れる

    靴全体のすき間を小さくします。薄いものから試します。

  3. 前にすべるなら、つま先側のパッドを足す

    足の裏の前側を少し高くして、前すべりを抑えます。

  4. かかとが浮くなら、かかとパッドで仕上げる

    最後に残ったかかとのすき間を埋めます。1つ足すごとに歩いて確かめます。

靴の種類別のポイント

対処の考え方は同じでも、靴の種類によって使いやすい方法は変わります。

スニーカー・紐靴

紐で締められる靴は、もっとも調整しやすい靴です。まずは紐の締め方を見直し、足りなければインソールを入れます。インソールを取り外せるスニーカーなら、厚みの違うものに入れ替えて調整できます。

革靴

革靴は、インソールやパッドで調整する方法がよく使われます。マドラスは、ややゆるいサイズとひとつ下のきついサイズで迷う場合、きついサイズは調整のしようがないため、ゆるいほうを選んでパッドで微調整するとしています。福ナビも、本革の靴は補正できる場合があるため、相談するようすすめています。かかとが浮いて痛むときは、革靴でかかと・足の甲が痛いときの原因と対処も参考にしてみてください。

パンプス

パンプスは、紐やベルトで足を固定しない靴です。そのため、大きいとかかとが脱げやすくなります。つま先側のパッドやかかとパッドに加えて、後付けのストラップで甲を押さえる方法もあります。詳しくは、パンプスのかかとが脱げる原因と対策で紹介しています。

ローファー・スリッポン

ローファーやスリッポンも、紐で締められない靴です。甲のすき間はタンパッド、かかとの浮きはかかとパッドと、すき間の場所に合わせて選びます。ローファーならではの対策は、ローファーのかかとが脱げるときの対策で紹介しています。

子どもの靴

成長を見越して、子どもの靴を大きめに買う方もいます。ただ、大きすぎる靴は、子どもでもかかとが浮いたり脱げたりしやすくなります。年齢別のサイズの目安や、つま先の余裕の考え方は、子どもの靴のサイズの選び方で紹介しています。

調整では難しいときの目安

インソールやパッドで合わせられるのは、少しゆるい靴です。次のような場合は、調整を続けるより、返品・交換や買い替えを考えたほうがよいこともあります。

  • インソールやパッドを重ねても、かかとが浮いたり脱げたりする
  • すき間を埋めると、今度は指先や甲がきつくなる
  • 歩くたびに、かかとや指がこすれて痛む
  • 足長に対して、つま先の余りが目安よりかなり大きい

つま先の余り(捨て寸)の目安は、資料によって少しずつ違います。目安の比べ方は、靴サイズの選び方で紹介しています。通販で買った靴は、試し履きをしたあとでも返品や交換ができるか、ショップの規定を先に確かめておくと安心です。

足の大きさは、1日の中でも変わります。東京都立皮革技術センター台東支所の資料では、健康な人でも足の体積が日常生活の中で4〜8%以上変わるという報告が紹介されています。朝に大きく感じた靴が、夕方には合うこともあります。時間帯を変えて履いてみてから、調整するか決めてもよいでしょう。

よくある失敗・注意点

ゆるさを何とかしようとして、別の悩みが出ることもあります。次のような失敗に気をつけたいところです。

  • つま先にティッシュや綿を詰めて履き続ける: パラシューネットは、捨て寸がなくなり、指先や爪を痛めるおそれがあるとして、詰め物はすすめられないとしています。外出先でどうしても脱げるときの応急処置にとどめ、詰めすぎないようにします
  • インソールやパッドを一度にたくさん入れる: 靴の中が狭くなり、指先や甲が窮屈になります
  • 貼るタイプのパッドのずれに気づかない: 位置がずれると、かかとや指がこすれて靴ずれの原因になります。ときどき貼り具合を確かめます
  • へたったパッドを使い続ける: クッションがつぶれると、すき間がまた広がります。汚れやへたりが気になったら替えどきです
  • 大きいからと、きつい靴に買い替える: マドラスが説明するように、きつい靴は調整がしにくい靴です。小さいほうへ極端に寄せず、足長と足囲を測ってから選ぶのがおすすめです

反対に、靴がきついときの対処は、靴がきついときに伸ばす方法で紹介しています。靴ずれが気になる方は、靴ずれしにくいパンプスの選び方も参考になります。

よくある質問

1サイズ大きい靴でも、調整して履けますか?

靴の形やすき間の場所によって違うため、何サイズまでなら大丈夫とは言い切れません。紐の締め方、インソール、パッドを1つずつ試し、かかとが浮かず、つま先や甲がきつくならないところまで調整できるかを確かめます。重ねても脱げる、痛むという場合は、返品・交換や買い替えも考えたほうがよいでしょう。

つま先にティッシュを詰めてもよいですか?

外出先で脱げそうなときの一時しのぎにはなります。ただし、靴の通販サイトを運営するパラシューネットは、歩くときに必要なつま先のゆとりがなくなり、指先や爪を痛めるおそれがあるとして、詰め物はすすめられないとしています。ふだん履くなら、インソールやつま先側のパッドで調整するのがおすすめです。

インソールとかかとパッドは、どちらから試せばよいですか?

靴全体がゆるい、足が前へすべるならインソールやつま先側のパッドから、足は前に出ないのにかかとだけ浮くならかかとパッドから試すのがおすすめです。紐靴なら、その前に紐の締め方を見直します。

片足だけ大きく感じるときはどうすればよいですか?

左右の足の大きさは少し違うことがあります。両足を同じように調整すると、大きいほうの足がきつくなることがあるため、ゆるいほうの足だけにインソールやパッドを入れて調整します。

まとめ

靴のサイズが大きいときは、まず正しく履いて紐を締め、どこにすき間があるかを確かめるのが出発点です。そのうえで、すき間に合わせて対処法を選びます。前にすべるならつま先側のパッドやインソール、かかとが浮くならかかとパッド、甲が浮くなら紐の締め方やタンパッドです。1つずつ足して歩いて確かめると、きつくなりすぎずに調整しやすくなります。重ねても脱げる、痛むという場合は、修理店への相談や、返品・交換も考えてみてください。

次に靴を選ぶときの測り方やサイズの決め方は、靴サイズの選び方で詳しく紹介しています。正しい履き方は、正しい靴の履き方もあわせてどうぞ。